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グローバル人材なんて存在しない。日本人はずっと日本人
2013/04/30 04:44

広告を消すために記事投稿するついでに・・・

ここ数年、「グローバルなビジネスパーソンになりたい」「日本経済を復活させるためにはグローバル人材を増やす必要がある」といったような議論が日本では多いと聞く。

確かに、冷戦が終結してからの数十年、情報技術の発達と共に、世界は急速な勢いで「一つ」になりつつある。ましてや、日本経済の先行きは、必ずしも明るいとはいえない状況だ(個人的には、日本経済ぜんぜん捨てたものじゃないと思ってますが、人口とその構成の推移からいって、経済規模という意味でのプレゼンスが低下していくことは不可避かと思われます)。海外で外人と対等に働いたり、グローバルに飛び回ったりするビジネスマンとなることは、成功への近道のように見えるのかもしれない。

ただ、海外でキャリアを築くということは、海外で人生を過ごすということに他ならないことを忘れてはならない。

海外で働くこと自体は非常によい経験となる。特に、外資系企業の本体で日本人と言う文脈なしで仕事をする経験は極めて有益だし、エキサイティングだ。将来的に日本に戻るとしても、人材市場における市場価値は間違いなく大きく上昇する。

個人的にも、ニューヨークでの経験は、日本では絶対に経験不可能だった。
日本企業とは比べ物にならないほど洗練された経営陣が、大きな業界のトレンドのなかで、大胆な戦略を構想し、その実現のために、迅速な意思決定を行い、次々と打ち手を実行していく・・・そのエキサイティングな過程に関与できたことは、非常に楽しかったし、私の今後のキャリアにとっても大きな財産となるだろう。
短中期的には、このまま海外でキャリアを築いていくことも、とても魅力的な選択肢のひとつに思えた。
(なお、蛇足だが、仕事上でも、最後の最後で成功を分かつのは、「文化理解に基づいたコミュニケーション力」であったりする点には留意が必要だ。専門家として生きるならば気にする必要はないが、「リーダー」になるためには、やはり仕事面でもプライベート面でも「突き抜ける」必要がある。)

しかし、「仕事」という文脈を取り去ったときに、「グローバル人材」という言葉は、ただのBuzzword(ぜんぜん本質をとらえていない用語)になる。
日本人は、最後まで日本人にしかなれない。欧米と日本ではあまりに文化が違いすぎる。英語の問題ももちろん大きいが、それ以上に、欧米の社会・経済・政治・宗教などといった文化に関する理解、そしてそれらによって形成される常識・慣習といったポイントがもっとも大きなハードルとなる。

もちろん、このハードルは決して越えられないものではない。しかし、このハードルを越えたその先には、日本人としてのアイデンティティ崩壊というリスクがある。うまく「使い分ける」というのが教科書的回答になるのだろうが、人生ずっと「Pretend」しながら生きていくのは非常に難しいといわざるを得ない。

少し視点を変えて、「本当の親友、将来の伴侶といったかけがえのない人間関係を全く異なる文化圏で作ることができるか、できたとしてそれが本当に望んでいることか」という自分に問いかけてみてほしい。


以上の問題は、何も日本人だけの問題ではない。海外で働いているアメリカ人も、「いつ母国に帰るか」を必死に考えているし、中国人やインド人は母国には帰りたいが、欧米と比較できないほど恵まれていないキャリアの選択肢を前に躊躇せざるをえない人だらけだし、国際的と見られているヨーロッパの小国出身のビジネスパーソンも自らのアイデンティティとの折り合いに苦悩している。

仕事面とプライベート面の両方における「グローバル人材」など私は見たことがない。日本人はいつまでたっても日本人にしかなれない。


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